建て方の途中、1階部分の屋根が終わり2階の大屋根を、作っている途中です。
画面右の棟木は、旧書院の桁材です、住職様の希望でどこかに使えないかと、相談が有り材料も非常に良い状態でしたので、棟木に使用させていただきました。
大屋根を支える重要な骨組み、長い地棟と、大梁、なるべく継手の無い様に長い材料で骨組みを作って強度を出します。
座敷前広縁の天井、京都の北山杉の磨き丸太と、垂木の磨き丸太、手間は掛かりますが書院作りには欠かせない天井です。
大屋根の軒先部分、お寺の工法で、二重屋根工法でつくります。
社寺の造りで重要な軒反り、この曲線がいかに綺麗に出せるかによって、建物の美観が決まります。
今も受け継がれる、荒壁工法昔から日本の建物に使われてきた荒壁、高温多湿の日本の風土には、最適な自然素材な壁材。
建物の外周部分の壁、全てを荒壁にして湿度の流入を防ぎ、適度な室内湿度を保ちます。
壁の少ない部分には大筋違を(10cm×180cm)入れて耐震強度を出します。
瓦も防水シートを下にひいて、桟木で瓦を止めます、鼻瓦も銅製のばん線で止めて瓦がずれない様にしています。
鼻瓦にも家紋を入れて造りました。
瓦が葺きあがると重厚感がまします。